――「判断」まで渡した時に起きる混乱
AIで画像を作っているとき、こんな状態に陥ったことはありませんか。
- 案はたくさん出てくるけれど、どれを使えばいいか分からない
- 候補が増えるほど、結局どれも「正解」に見えなくなってくる
- 結局決めきれずに、そっとブラウザを閉じてしまう
「AIに任せた方が楽なはずなのに、なぜか前より迷っている気がする」
実は、私も最初はそうでした。定年後にブログを始めて、きれいな画像を作ろうとAIを回し続け、気づけば3時間経っていたのに1枚も選べなかった……。
そんな経験から見えてきたことがあります。
これは、AIを使い始めた人が必ずと言っていいほど直面する、もっとも切実なつまずきの一つです。便利になったはずなのに、なぜか心は重くなっていく。
今回は、その「便利なのに疲れる」という矛盾の正体についてお話しします。
皆さん、こんにちは!てつやです。
いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。
AI画像生成は、わずか数秒で「4つ、あるいはそれ以上」の選択肢を提示してくれます。本来、選択肢が増えるのは喜ばしいはずなのですが、実はここに大きな落とし穴があります。
「選ぶ」という行為は、私たちが想像している以上に、脳のエネルギーを激しく消耗させるものだからです。
生成は進むのに、前に進めない感覚

この「迷いの沼」にハマっているとき、作業自体は動いているように見えます。
- 生成ボタンを何度も押している
- ストレージには、保存した画像がどんどん溜まっていく
- プロンプトを微調整し続けている
一見、作業は順調に進んでいるように思えますよね。でも、心の中には「決まった!」という手応えが全くない。むしろ、「何をもってOKとすればいいのか」という基準が、画像が増えるたびにどんどん霧散していく。
結果として、何度も生成し直し、案だけが膨大に増え、最後には疲れ果てて終わる。 ここまで来ると、「AIというツールが自分には合っていないんじゃないか」と感じてしまうかもしれません。
でも、問題はツールにあるのではなく、「判断」というバトンの受け渡し方にあるのです。
混乱の正体は「判断までAIに渡している」こと

AIの得意なことと、苦手なことをもう一度整理してみましょう。
AIが得意なこと(可能性を広げる)
- たくさんの案を一気に出す
- 予想もつかないバリエーションを提示する
AIが苦手なこと(可能性を絞る)
- 「今回はこれで行く」と決める
- 状況に応じて、不要なものを切り捨てる
- 「これで十分だ」と線を引く
つまり、AIは最高の「アイデアマン(生成の相棒)」ではありますが、決して「意思決定者(決断者)」ではないのです。
この役割分担を曖昧にしたまま、「いい感じのを出して。選ぶのも任せるよ」という態度でAIに向き合うと、脳は「無限の選択肢」という暴力にさらされ、あっという間にパンクしてしまいます。
「選ばなくていい」は楽そうで、実は重い

AIに判断まで委ねてしまうのは、一見すると楽そうに見えます。
- 自分で細かく決めなくていい
- 正解を必死に考えなくていい
- 間違った判断をするリスクを減らせそう
しかし、現実は残酷です。 「判断の軸」を自分で持たずにAIに生成を任せると、出てくる画像はどれも「それなりに」魅力的に見えてしまいます。
「Aも綺麗だけど、Bの雰囲気も捨てがたい。Cは少し違うけど、プロンプトに反映すれば良くなるかも……」
このように、「判断を先送りしたツケ」は、最後に自分の手元へまとめて返ってきます。 溜まりに溜まった選択肢の中からたった一枚を選ぶ作業は、最初から「これを作る」と決めていた時よりも、はるかに重く、疲れる仕事になるのです。
判断が重くなるのは、能力不足ではない

ここで、どうか自分を責めないでください。 あなたが迷ってしまうのは、センスがないからでも、決断力が弱いからでもありません。
単に、「判断をすべき場所」が、設計として決まっていないだけなのです。
- いつ、決めるのか?
- 何を、基準に決めるのか?
- どこまで、AIに「自由」を許すのか?
この「境界線」が引かれていない状態でAIを使うのは、「晩ごはん何がいい?」と聞かれて「何でもいいよ」と答えつつ、出てくるものすべてに「うーん、これじゃないな」と心の中で思っているようなものです。
作る前に「今日は和食(この構図)にする」と決めるだけで、迷いは消えます。
判断は「最後にまとめて」やらなくていい

多くの人は、 「生成を全部やり終えてから、その中から一番いいものを選ぶ」 という流れを想像します。
でも、これが最も迷いやすく、最も疲れるやり方です。 理想的なのは、判断を「少しずつ、小さく、何度かに分けて」入れていくことです。
一気に100点を狙って100枚の中から選ぶのではなく、最初の設計段階で「今回は50点くらいのこの方向性でいく」と決めておく。そうすれば、AIとのやり取りは「確認作業」に変わり、迷いは劇的に減ります。
判断を「減らす」ことと「放棄する」ことは違う

「AIを使って楽をしたい」というのは、誰もが思うことです。 しかし、ここで混同してはいけないのが、「判断を減らす工夫」と「判断の放棄」は別物だということです。
判断を楽にする(減らす)には、次のような事前の「設計」が必要です。
- 「今日はこの構図以外は見ない」と範囲を決める
- 「色味はあとで加工するから、今は無視する」と分ける
- 「まずは一通りの要素が入っていればOK」と線を引く
こうした主導権(判断の軸)を自分が握っている時、AIはあなたの創造性を加速させる最強の相棒になります。
もし今、迷いが増えているなら

案が多すぎて決められない。AIに聞くほど混乱する。生成はできるのに、いつまで経っても作業が終わらない。
もしそんなサインが出ているなら、それは「あなたが、判断という重荷をAIに背負わせすぎている」というアラートかもしれません。
どこで人が決め、どこまでをAIに任せるのか。 その「役割分担の地図」を手に入れるだけで、あなたの画像作成は驚くほど軽やかになります。
その考え方の全体像、そして迷いを消すための具体的なステップについては、こちらの記事で整理しています。
今の自分が、どの地点で立ち止まっているのか。
それを確認するために、一度、その「役割分担の地図(心構え)」を手に入れるだけで、
あなたの画像作成は驚くほど軽やかになります。
まずは、次の生成ボタンを押す前に。
「これはAIに考えさせること? それとも私が決めること?」
そう一瞬だけ立ち止まることが、迷いの沼から抜け出すための最短ルートになります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また次の記事でお会いしましょう!てつやでした。
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