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定年後の人生は“経営”だった?60代の私が『世界は経営でできている』で夫婦関係を見つめ直した話

定年後の人生は“経営”だった?夫婦関係も豊かにする目からウロコの気づき 雑記帳
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皆さん、こんにちは!てつやです。

今年定年を迎え、長年「いつかやりたい」と先送りしてきたアレコレに挑戦中の60代。その第一歩として開設したこのブログも、少しずつ形になってきました。
今回も車中泊の話題はお休みして、「雑記帳」カテゴリでの更新です。

というのも、実は最近、ふと手に取った一冊の本が、この歳になって私の考え方を根底から揺さぶるような、それはそれは大きな衝撃を与えてくれたのです。この興奮と感動を、どうしても皆さんにお裾分けしたいと思いました。

今回の記事では、この本が私の凝り固まった頭をどう解きほぐし、定年後どこかギクシャクしがちだった妻との関係にまで、温かい光を当ててくれたのか。そんな、ちょっと照れくさいですが、ありのままの体験を綴ってみたいと思います。

経営って会社だけの話じゃなかったの?

その本の名前は、岩尾俊兵さんの『世界は経営でできている』(講談社現代新書)

さて、皆さんは「経営」と聞いて、何を思い浮かべますか?

私は長年サラリーマンとして働いてきたので、「経営=会社の利益を追求するもの」という、非常に限定的なイメージしか持っていませんでした。会議室で難しい顔をした役員たちが、売上だの利益だの、厳しい数字の話をしている…。そんな光景が目に浮かびます。

ですから、定年後に『世界は経営でできている』という本のタイトルを見ても、正直ピンと来ませんでした。

ところが、ある日、本屋で何気なくページをめくった瞬間、目に飛び込んできた一文に思わず足が止まったのです。

「経営とは、価値を創造し、対立を乗り越え、人間の共同体を築く知恵である」

「えっ、そういうこと…?」

思わず小さな声が漏れてしまいました。利益追求や勝ち負けの話じゃない。「価値を創り出す」「共同体を築く知恵」。それはまるで、私がこれから歩んでいく定年後の人生そのものを指しているように思えたのです。

この本は、小難しい会社経営のノウハウ本ではありませんでした。家庭、趣味、人間関係、そして老後。私たちの人生そのものを、どう豊かに“経営”していくかという、壮大で、しかし非常に温かい視点で書かれた「人生の羅針盤」のような一冊だったのです。

人生も夫婦関係も“経営”でできている

目的と手段がズレると、心も関係も迷子になる

本書を読み進める中で、特に私の胸に突き刺さったのが「目的と手段の混同」というテーマでした。これは、人生の迷いや苦しみの多くが、本来の“目的”を見失い、“手段”そのものが目的化してしまうことから生まれる、という指摘です。

たとえば、「家族と豊かに暮らす」という“目的”のために仕事でお金を稼いでいたはずが、いつの間にか「お金を稼ぐこと」自体が“目的”になってしまい、肝心の家族との時間を犠牲にしてしまう…。

これは、現役時代の私自身にも痛いほど思い当たる節がありました。そして、その過ちは定年後の今も、形を変えて忍び寄ってきていたのです。

「定年だ!自由な時間だ!」と喜んだのも束の間、「これからどう生きようか」と改めて考えたとき、私の頭を占めていたのは「老後の収入をどう確保するか」「始めたブログをどうやって収益化するか」といった、お金にまつわる“手段”の話ばかり。

もちろん、生活のためにお金は大切です。しかし、本書を読んでハッとさせられました。「そもそも、何のためにブログを始めたんだっけ?」と。

私の心を問い直してみると、そこにあったのは「長年憧れていた“書く”ということをやってみたい」「自分の車中泊の経験が、誰かの役に立ったら嬉しい」という、ワクワクするような純粋な“目的”でした。手段にばかり囚われ、危うくこの大切な初期衝動を見失うところだったのです。

皆さんは、日々の忙しさの中で、本来の「目的」を見失いそうになっていませんか?

妻との関係に“経営的視点”を持ってみたら

そして、この「目的と手段」の話は、私の日常における最大の課題にも、大きな気づきを与えてくれました。そう、「妻との関係」です。

定年後、家にいる時間が増え、良くも悪くも妻との距離が近くなったことで、正直なところ戸惑うことが増えていました。会話をしようにも、いつの間にか昔の仕事の癖で“報告”や“指示”のような口調になってしまったり、逆に妻からの何気ない一言にカチンときてしまったり…。

「今日の夕飯は?」
「まだ決めてないわよ」
「なんで決めてないんだ。もうこんな時間じゃないか」

今思えばひどい言い草だと猛省していますが、当時はそんな些細なやり取りが、家の空気を重くする原因になっていたのです。

しかし、本書の「家庭も経営でできている」という視点に立って、この状況を見つめ直してみたのです。「我が家という共同体を、どうすればもっと良く経営できるだろうか?」「この共同体における“価値”とは何だろう?」と。

そう考えてみると、少しずつですが、自分の行動が変わってきました。

たとえば、家事を手伝うこと一つとっても、これまでは「妻を“助けてやる”」という、どこか上から目線の気持ちがなかったか。そうではなく、「二人で快適な暮らしという“価値”を創り出すための共同作業」と捉えるとどうだろう。

そう意識して、ある日、夕食の準備をしている妻に「何か手伝うことある?」と声をかけてみました。最初は驚いた顔をしていた妻ですが、今では私が食器を並べ、妻が盛り付けをする、という阿吽の呼吸が生まれつつあります。

食後も、私が食器洗いを終えると、妻から「ありがとう」と返してくれる。

これは、本書が語る「自分と他者を同時に幸せにする経営」そのものではないか!大袈裟かもしれませんが、家庭内で小さな成功体験を積み重ねるうちに、家の中に笑顔と感謝の言葉が増えていくのを実感しています。

究極の目的を問い直すことの意味

本書の中で、羅針盤のように何度も登場するのが究極の目的を問うことの重要性」です。

私たちの日常は、やるべきこと(手段)で溢れています。しかし、その一つひとつに追われていると、いつの間にか自分がどこへ向かっているのか分からなくなってしまう。そんな時に立ち返るべき北極星、それが「究極の目的」なのだと。

では、定年を迎えた私にとっての究極の目的とは、一体何だろう? 改めてじっくりと考えてみました。

それはおそらく、「自分らしく、誰かと健やかにつながりながら、日々を心豊かに暮らすこと」なのかもしれません。

その大きな目的があるからこそ、そのための“手段”として、健康のために散歩をしたり、新しい知識を得るために本を読んだり、誰かと繋がるためにブログを書いたりする。趣味の車中泊だって、ただの娯楽ではなく、「妻との大切な時間を育み、心のリフレッシュをする」という、目的に繋がる重要な手段なのです。

そう考えると、私の愛車が大きなキャンピングカーではなく、コンパクトなフリードであることにも合点がいく気がします。豪華さや広さではなく、この身軽さこそが、妻と二人で気軽に旅に出るという、私たち夫婦らしい“豊かさ”の形なのかもしれません。

“目的”というコンパスさえしっかりしていれば、人生という航海の途中で多少道に迷ったとしても、また正しい方角へ戻ってくることができる。この考え方は、これからの人生を歩む上で、何より心強いお守りになると感じています。

皆さんの人生における「究極の目的」とは、一体何でしょうか?

近江商人の「三方よし」に学ぶ、これからの人生の指針

本書の「自分と他者を同時に幸せにする」という考え方は、私にある日本の素晴らしい哲学を思い出させてくれました。それは、皆さんもご存知の、近江商人の「三方よし」です。

「売り手よし、買い手よし、世間よし」

商売とは、自分だけが儲けるものではない。お客様に心から喜んでもらい、さらには事業を通じて地域社会にも貢献してこそ、永く愛される良い商売なのだ、という教えです。

これを私たちの人生に置き換えてみると、どうでしょうか。

「自分よし、妻(家族)よし、世間(友人・地域)よし」

現役時代は、会社の利益という「売り手よし」のために、がむしゃらに働いてきました。家族との時間や、地域との関わりを犠牲にしてきた部分も、正直あったと思います。

しかし、これからの人生は違います。まずは一番身近な共同体である家庭において「自分よし、妻よし」をしっかりと実践する。そして、ブログや趣味を通じて繋がってくださる皆さんや、友人、地域との関わりの中でも、そんな温かい価値創造の輪を広げていきたい。

本書を読んで、そんな第二の人生における、新たな指針が見つかった気がしています。

まとめ:定年後こそ、最高の「経営」をはじめよう

岩尾俊兵さんの『世界は経営でできている』は、私にとって、単なる一冊の本ではありませんでした。それは、定年後のどこか漠然としていた人生に、具体的で、温かい光を灯してくれた、まさに「人生の教科書」でした。

定年後の人生は、自由な時間が増える一方で、社会との繋がりが薄れ、迷いや孤独を感じやすい時期でもあります。

しかし、「自分の人生を経営する」という視点を持つことで、日々の生活に目的が生まれ、昨日より今日を少しでも良くしようと、前向きな気持ちで歩いていけるのではないでしょうか。

私にとっては、妻との関係も、このブログも、趣味の車中泊も、すべてが大切な“価値を創造する場”です。そして、そこで生まれた価値は、自分を豊かにするだけでなく、きっと誰かの幸せにも繋がっていく。そう信じています。

もし、あなたが日々の人間関係に少し窮屈さを感じていたり、これからの人生をもっと豊かにしたいと願っていたりするなら、この本はきっと大きなヒントをくれるはずです。

経営とは、会社の社長だけのものではありません。 私たち一人ひとりが、自分の人生の、かけがえのない経営者なのですから。

さあ、これからの人生、一緒に最高の「価値創造」を楽しんでみませんか?
人生はいつからでも、最高の舞台にすることができるのですから。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また次回の車中泊旅でお会いしましょう!

▼今回取り上げました本にご興味がある方は以下からどうぞ

プロフィール
この記事を書いた人
てつや

今年3月に定年を迎えました60代です。これからの人生を「やってみた!」の一言で埋め尽くしていこうと、小さな一歩を踏み出したところです。長年仕事に追われて先送りしていた興味や関心ごとを、少しずつ形にしていけたらと思っています。

SNSもブログも初挑戦。見よう見まねではありますが、日々の気づきや試みを綴っています。よろしければ、のぞいてみてください。【Update:2025/5】

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