皆さん、こんにちは!てつやです。
先日、妻とファミレスに入った時のことです。メニューを見て注文しようと「すみません!」と店員さんを探しましたが、テーブルには見慣れないQRコードと「お客様のスマホでご注文ください」の小さな案内だけ。店員さんに声をかけることなく、自分のスマホを取り出し、慣れない操作でメニューを探し始めました。
「あれ?私はいま、食事に来たんだっけ?それとも、アルバイトの新人研修に来たんだっけ?」
私が定年を迎えてこのブログを始めたのは、仕事に追われて先送りしてきた「新しいこと」に挑戦するためでした。ブログ開設から車中泊まで、一つ一つクリアしていくのは本当に楽しいものです。
そんな中、最近ふと気づいたのです。デジタル注文システムへの違和感は、単に「ITが苦手だから」という理由ではないのではないか、と。人と人とのやり取りや、場のゆったりとしたリズムが失われることへの違和感。それこそが、私が今強く感じる現代のサービスに対する「小さな違和感」の正体なのです。
長年社会の荒波で揉まれてきた私だからこそ感じる、この「違和感の正体」について、今日は率直に語ってみたいと思います。

ファミレスのQRコード注文で感じる3つのストレス
私が定年を迎えた後、妻と二人で外食する機会が増えましたが、ファミレスや回転寿司で遭遇するたびに頭を抱えるのが、このタッチパネルやQRコードを使った注文システムです。
もちろん、店員さんを呼ばずに済むのは便利です。しかし、私たちシニア世代にとっては、この「便利なはず」のシステムが、実は大きなストレスになっているのです。
ストレス①:店ごとに異なる操作方法を覚える負担

最も困ってしまうのは、店によって注文の進め方が全く違うことです。
ある店では席にあるタブレット、別の店では自分のスマホでQRコードを読み込みます。あるシステムでは「カートに追加」で何品でも選べるのに、別のシステムでは「今すぐ注文確定」を押すまでメニューに戻れません。
私たち世代にとって、これらの「学習コスト」は本当に大きな負担です。店に行くたびに、毎回新しい機械やアプリの使い方を覚えなければならない。慣れない操作で手間取っている間に、若い人たちはさっさと注文を終えてしまう。せっかくの外食なのに、最初から疲れてしまうのは、なんとも切ない話です。
これは、ATMが普及した時とは決定的に違います。ATMは業界全体で時間をかけて操作の標準化が進み、私たちも徐々に慣れることができました。しかし、QRコード注文は店ごと、チェーンごとにバラバラ。慣れる前に、また別の操作を覚えなければならないのです。
ストレス②:小さな画面で探すメニュー選びの苦労

かつての紙メニューの良さは、一覧性の高さにありました。パラパラとめくるだけで、前菜からデザート、飲み物まで全体を俯瞰できました。「今日は何を食べようかな?」と選ぶ楽しさが、そこにはありました。
しかし、今の小さなタッチパネルやスマホの画面ではどうでしょう?メニューを探すために何度もスワイプやタップを強いられます。「おすすめ」や「セットメニュー」を一つ見るたびに画面が切り替わり、結局「あのメニューはどこにあったっけ?」と迷子になってしまう。
先日、回転寿司店でのことです。「季節限定メニュー」を見つけて、それを注文しようとしたところ、画面が切り替わってしまいました。もう一度探そうとしても、どのカテゴリーにあったのか思い出せず、結局諦めて別のものを注文しました。
これでは「今日は何を食べようかな?」と選ぶ楽しさが、「探すストレス」に変わってしまいます。効率化の裏側で、食事を選ぶという行為からゆとりが奪われてしまったように感じるのです。
ストレス③:私物のスマホを使わされる違和感
そして、私が最も強い違和感を覚えるのは、お客様である私が、私物のスマホと通信環境を使い、店の本来の業務(注文受付)を無償で代行させられているような感覚です。
店員さん専用のタブレットや、店が用意した専用端末で注文するならまだ分かります。しかし、自分のスマホを要求されると、「私は客なのに、なぜ店の手伝いをさせられているんだろう?」という気持ちになります。
先日、妻と入ったお店での出来事が、この違和感を決定的にしました。その店は地下にあり、QRコード注文でした。ところが、その店は地下にあり、電波が不安定な上、店舗のWi-Fi案内も見当たらず、私のスマホでの注文が困難でした。
結局、店員さんを呼んで、口頭で注文し直しました。デジタル注文が目的だったはずなのに、結局は「二度手間」になってしまった。デジタル化がすべてを解決するわけではない、と痛感させられた出来事です。
隣の席では、70代くらいのご夫婦が、同じようにスマホの操作に困っている様子でした。奥様が「もう、分からないわ」と諦めかけたところに、たまたま通りかかった店員さんが気づいて声をかけてくれました。しかし、そうした「気づき」がなければ、そのご夫婦は注文すらできずに困り続けていたかもしれません。
QRコード注文とATM導入の共通点とは?
このファミレスの注文システムが抱える問題は、実は新しいものではないと感じています。私は、このシステムと、かつての銀行ATM導入時に共通する、構造的な問題があると考えています。
効率化という名の顧客への「負担の転嫁」
銀行の窓口では、以前は行員さんがすべて処理してくれました。それがATMの登場で、「自分の作業」になりました。
銀行側は人件費を削減し、業務を効率化しました。企業努力としては理解できますが、その裏側で顧客である私たちには、「操作の手間」という時間的負担と、時間外であれば「手数料」という金銭的コストが「顧客側へ転嫁」されたのです。
ファミレスの注文も、まさに同じ構造です。店は人件費を削減し、注文ミスを減らしましたが、私たち客は「操作を覚える手間」と「探すストレス」を負うことになった。
ただし、ATMには時間をかけて社会全体が慣れていくことができました。全国どこでも操作がほぼ同じだったからです。一方、QRコード注文は店ごとに異なるため、この「慣れ」が積み重ならないのです。
失われた「状況に応じた気遣い」
もう一つ感じるのは、「最低限の状況に応じた気遣い」が失われたことです。
以前なら、店員さんはテーブルの様子を見て、「水はいかがですか?」「お決まりですか?」と声をかけてくれました。でも今は、近くに店員さんがいても、水もセルフ、注文もセルフ。
もちろん、自分でやりたい人はそれで良いのですが、「初めての利用ですか?」「操作方法に困っていませんか?」といった、最初の声掛けさえない「無関心」な接客に、サービス全体が低下しているように感じてしまうのです。
先ほどの70代のご夫婦のように、困っている人がいても、店員さんが気づかなければそのまま。システムは効率的でも、人への配慮が抜け落ちてしまっている。これでは、本当の意味での「サービス向上」とは言えないのではないでしょうか。
シニア世代が求める理想のデジタルサービス
では、私たちは何を求めているのでしょうか?私は、単に「デジタルをやめて、対面に戻せ」と言いたいわけではありません。デジタル技術の恩恵は全く否定しません。このブログだって、パソコンを使って書いているわけですから。
私たちが本当に求めているのは、「適切な距離感」と「選択の自由」です。
サービスの質は「適切な距離感」で決まる
例えば、洋服店での接客を考えてみましょう。
私は、ゆっくりと自分のペースで商品を見たい時に、店員さんに付きまとわれるのは正直鬱陶しく感じます。でも、試着した後にサイズのアドバイスが欲しい時には、すぐに声をかけられる場所にいてほしい。
つまり、顧客が求めているのは、「店側の都合」ではなく、「今、自分にとって最適で、ストレスがないこと」なのです。
「手間なし」も大事ですが、「人の温もり」が必要な瞬間も、私たちの日常には必ずあります。
理想のサービス設計:顧客に「選択権」を与える

このデジタル化による違和感を解消するために必要なのは、「客側が選べるシステム」だと私は考えます。
私の提案はシンプルです。店の入口や、席に設置されたタブレットの最初に、この二択を設けてはどうでしょうか?
- 「セルフ注文(手助け無用)ですか?」
- 「スタッフによるサポートを希望しますか?」
「サポート希望」を選んだ客には、店員さんが積極的に声をかけ、タブレット操作の手伝いや、口頭での注文受付もする。逆に「セルフ注文」を選んだ客には、効率化されたデジタル注文に集中してもらう。
この「最初の意思表示」の仕組みこそが、提供者側の効率化と利用者の安心感を両立させる鍵となると考えます。
読者の皆さんは、この二択の選択権があれば、どちらを選ばれますか?私は、『初めての店はサポート希望、慣れた店はセルフ注文』を選ぶと思います。その日の気分や一緒にいる相手によっても、選択が変わるかもしれません。
実は、最近行った喫茶店で、似たような取り組みを目にしました。その店では、テーブルにタブレットがあるものの、「分からない方はお気軽にお声がけください」という大きな案内と、店員さんを呼ぶボタンが目立つ位置に配置されていました。些細なことですが、この「配慮」があるだけで、安心感が全く違いました。
店側にとっても、メリットがあるはずです。サポートが必要な客と不要な客を明確に区別できれば、人員配置も効率化できます。すべての客に一律のシステムを押し付けるより、選択肢を与える方が、結果的に顧客満足度も上がるはずです。
「人の温もり」と「手間なし」のバランスについて、皆さんのご意見もぜひコメントで教えてください。
まとめ:デジタルと人の温もりの両立を目指して
デジタル技術は、私たちの生活を豊かにするためにあるはずです。しかし、それがかえって客の手間を増やし、ストレスを生んでいるとしたら、それは本末転倒です。
定年を迎えて、改めて社会を見渡すと、このような「小さな違和感」が実はたくさんあることに気がつきます。今回のQRコード注文の話は、その一つに過ぎません。
私たちは、効率化と利便性ばかりを追求するのではなく、「人の温もり」と「手間なし」のサービスを、どうすれば両立できるのかを考えるべきだと思います。
そして、その答えは決して難しいものではありません。「選択の自由」を与えること。それだけで、多くの問題は解決に向かうと信じています。
このブログでは、これからも私の等身大の目線で、日々の小さな発見や社会への疑問を、率直に綴っていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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