皆さん、こんにちは!てつやです。
今年3月、長年勤めた会社を定年退職し、これまで憧れながらも先送りにしてきた「アレコレ」に挑戦する日々を送っています。一念発起して始めたこのブログも、挑戦のひとつ。そして今、一番夢中になっているのが、自由気ままな「車中泊の旅」です。
▼これまでの挑戦の一部はこちら
旅の朝、窓の外の景色を眺めながら、淹れたてのコーヒーで一息つく。あるいは、小腹が空いた夕暮れ時、熱々のカップ麺をすする。そんな何気ない時間が、車中泊の旅を何倍にも豊かにしてくれます。
その至福のひとときを支えてくれているのが、今回ご紹介する湯沸かし用の「ケトル」。
実はこれ、車中泊のために新しく買い揃えた道具ではありません。もともとは、もう一つの趣味であるシーカヤックで使っていた、いわば古女房のような存在。それがひょんなことから、私の車中泊スタイルに欠かせない、最高の相棒として返り咲いたのです。
今回の記事では、
といった方に向けて、私の愛用するキャプテンスタッグ「キャンピングケットルクッカー900ml (M-7726)」が、なぜこれほどまでに車中泊の湯沸かしに最適なのか、その理由を余すところなくお伝えしたいと思います。
なぜ今、このケトルを? 物置からの大抜擢

私がこのケトルを手に入れたのは、もう10年以上も前のこと。当時はシーカヤックでのツーリングに夢中で、ランチを食べるために岸へ上陸してはコーヒーを淹れたり、簡単な食事を作ったりしていました。その時の相棒が、この「キャンピングケットルクッカー」です。
コンパクトで、運搬時は取っ手が折り畳みできるシェアラカップやスプーン類を中に収納できて、直火にもかけられ、ケトル(やかん)としてもクッカー(鍋)としても使える。まさに、限られた荷物で楽しむシーカヤックにはうってつけの道具でした。
しかし、時が経つにつれてライフスタイルも変化し、いつしかこのケトルも物置の片隅で静かに次の出番を待つ存在に。
転機が訪れたのは、定年を機に本格的に再開した車中泊でした。私の旅の相棒であるフリード+(ミニバン)に、安全性を考えてポータブル電源とIHクッキングヒーターを導入したのです。これで、火を使わずに車内で温かいものが食べられる!と喜んだのも束の間、一つの問題に直面しました。
「あれ?持っているアルミ製のクッカーが、IHで使えない…」
ご存知の通り、IHクッキングヒーターは、IHに対応した材質の調理器具でなければ使うことができません。慌てて新しいケトルを探し始めたのですが、なかなか「これだ!」というものに出会えません。デザインは良くても大きすぎたり、逆に小さすぎて二人分のお湯が沸かせなかったり…。
そんな時、ふと、物置の隅に追いやっていたあのケトルのことを思い出したのです。 「確かあれは、ステンレス製だったはず…」 淡い期待を胸に引っ張り出してきて、IHクッキングヒーターの電源を入れてみる。すると…!
「ウィーン…」という動作音と共に、ケトルの底がみるみる熱くなっていくではありませんか!
ステンレス製だったことが幸いし、見事にIHに対応してくれたのです。まるで、この時のために待っていてくれたかのような、まさに「シンデレラフィット」。長年の相棒が、新たな冒険の舞台で再び輝きを放ち始めた瞬間でした。
【結論】車中泊の湯沸かしに「M-7726」が最適な4つの理由
偶然の再発見から、今では私の車中泊に欠かせない一軍選手となったこのケトル。なぜこれほどまでに「最適」だと感じるのか。その理由を4つのポイントに絞ってご紹介します。
理由1:IHクッキングヒーターに対応!ステンレス製の安心感
最大の理由は、やはりこれに尽きます。車中泊において、火を使わずに済むIHクッキングヒーターの安全性は絶大です。このケトルは、底面が平らなステンレス製(クロム18%、ニッケル8%)のため、私が使っているポータブルIHクッキングヒーターでも問題なく使用できています。
アウトドア用のケトルというとアルミ製のものが多い中、この「IHで使える」という点は、現代の車中泊スタイルにおいて非常に大きなアドバンテージだと感じています。熱伝導率も良く、あっという間にお湯が沸くのも嬉しいポイントです。
理由2:二人用にジャストサイズ!900mlの絶妙な容量
このケトルの満水容量は900ml。この数字が、まさに「痒い所に手が届く」絶妙なサイズ感なのです。
- 夫婦二人分のコーヒー(約500ml):マグカップ2杯分(1杯250ml換算)のお湯を沸かすのに、余裕をもって対応できます。
- カップ麺(レギュラーサイズ2個分):1個あたり約350ml~400mlのお湯が必要なので、2個分(約700ml~800ml)を一度に沸かすことができます。
ソロなら余裕、デュオ(二人)ならジャストフィット。これ以上大きいと車内でかさばりますし、これより小さいと何かと不便。車中泊という限られたスペースと用途において、これ以上ない「丁度よさ」を提供してくれます。
理由3:コンパクトで収納性も抜群!クッカーにもなる万能性
製品名に「クッカー」と付いている通り、本来は調理鍋としても使える設計です。サイズは外径125mm × 高さ80mmと非常にコンパクト。
私の場合、調理器具や食器用の収納ボックスにすっぽりと収まっています。取っ手(ハンドル)は折りたたむことができるので、収納時に邪魔になることもありません。
さらに、このケトルの中には、ドリップコーヒーのパック、取っ手が折り畳み式のシェラカップやスプーンなどを収納(スタッキング)することも可能です。こうした工夫次第で、車内の収納スペースを有効活用できるのも、地味ながら非常に嬉しいポイントですね。
理由4:「湯沸かし専用」という割り切りが、旅を快適にする

「クッカーとしても使えるのに、もったいなくない?」 そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、私はあえてこのケトルを「湯沸かし専用」と割り切って使っています。その理由は、ただ一つ。「調理後の洗浄の手間を省くため」です。
車中泊では、使える水の量も限られています。肉を炒めたり、ラーメンを作ったりした後の油汚れや匂いがついたクッカーを洗うのは、正直なところ、なかなかの手間です。
その点、湯沸かし専用にしてしまえば、使用後はお湯を捨ててサッと拭くだけ。いつでも清潔な状態で、すぐに次のお湯を沸かすことができます。朝と昼のコーヒー、夜の小腹が空いた時のカップ麺…と、一日を通して気軽にお湯を使えるこのスタイルが、私の旅を格段に快適にしてくれました。
調理は電子レンジや別のクッカーに任せ、湯沸かしはこのケトルに専念させる。この「役割分担」こそ、快適な車中泊の秘訣かもしれません。
実際の使用感を正直にレビュー!
では、実際に使ってみてどうなのか。良い点だけでなく、少し気になる点も含めて、私の正直な感想をお伝えします。
コーヒータイムからカップ麺まで
朝、鳥のさえずりで目を覚まし、IHのスイッチを入れる。ケトルに500mlほどの水を入れれば、数分後にはもう沸騰の合図。このスピーディーさは、せっかちな私にはたまりません。
注ぎ口は、昔ながらの「やかん」らしい形状です。細く静かに注ぐ、といったコーヒードリップポットのような繊細さはありませんが、液だれすることもなく、マグカップやカップ麺に注ぐには全く問題ありません。むしろ、この素朴な使い勝手がアウトドアギアらしくて気に入っています。
少し気になる点(デメリット)も正直に
完璧に見えるこのケトルですが、長年使っているからこそ分かる「少し気になる点」も存在します。
- 持ち手が熱くなることがある
ステンレス製なので、当然ながら持ち手も熱を帯びます。特に、蓋を開け閉めする際や、沸騰直後にハンドルを持つ際は注意が必要です。私はいつも、鍋つかみを添えるようにしています。これは、ステンレス製品の宿命ですね。 - 蓋のつまみが少し小さい
蓋についているつまみが、個人的にはもう少し大きいと嬉しいなと感じます。特に手袋をしている時などは、少し掴みづらいことがあります。ただ、これも慣れの範囲内かもしれません。
とはいえ、これらの点は、アウトドアギア特有の「愛嬌」のようなもの。少しだけ作法を求められる感じが、逆に道具への愛着を深めてくれるようにも思うのです。
「キャンピングケットルクッカー900ml」はこんな人におすすめ!
ここまで私の体験談を語ってきましたが、最後に、このケトルがどんな方に特におすすめできるかをまとめてみます。
もし、あなたがこのいずれかに当てはまるなら、このケトルはきっと、最高の旅の相棒になってくれるはずです。
まとめ:古い道具は、新しい挑戦の最高の相棒になる
今回は、私の車中泊の旅を支える愛用のケトルをご紹介しました。
シーカヤックという、かつての趣味の相棒。 物置の片隅で、静かに時を過ごしていた古い道具。
それが今、定年後の新しい挑戦である「車中泊」という舞台で、再びなくてはならない存在として輝いてくれています。
新しいことに挑戦する時、最新の道具ばかりに目が行きがちですが、時にはこうして、古くからの相棒が思わぬ形で力を貸してくれることもある。そんな発見も、また人生の面白いところですね。
このケトルで沸かしたお湯で淹れるコーヒーは、ただ温かいだけでなく、これまでの思い出とこれからの挑戦への期待が詰まった、特別な味がするのです。
この記事が、あなたの車中泊やアウトドアライフの道具選びの、ささやかなヒントになれば、これほど嬉しいことはありません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。