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(実体験)夏の車中泊、寝苦しい夜はもう終わり!60代初心者がBougeRVのポータブルエアコン導入で犯した”まさかの失敗”と、快適な夜を手に入れるまでの一部始終

車中泊の夏の夜、もう寝苦しくない!BougeRVのポータブルエアコンで快適な眠りを手に入れた話 車中泊

こんにちは、60代、初心者ブロガーのてつやです。
このブログは、定年を機にこれまで憧れで先送りしてきたアレコレを「やってみた!」に挑戦する記録です。

さて、前回は「愛車フリード+の車中泊カスタム」で、キャンピングカービルダーによる車中泊仕様への改装を終え、快適なダイネットと就寝スペースを作り上げ、悦に入っておりました。しかし、季節が夏へと進むにつれ、私の前に大きな壁が立ちはだかったのです。

車中泊仕様に愛車は改装したが…避けては通れない「夏の夜」

車中泊仕様に改装を終えて、「特別なキャンピングカー」と「日常の便利なミニバン」。その両方を一台でかなえた私のフリード+。対面ダイネットは使い勝手も良く、車内でコーヒーを淹れて過ごす時間は、まさに至福のひとときです。このまま日本中を旅して回るぞ、と夢は膨らむばかりでした。

しかし、そんな浮かれた気分を吹き飛ばす、日本の夏の風物詩…そう、「熱帯夜」です。

昼間の暑さは、高原に逃げたり、木陰で休憩したり、工夫次第で何とかなります。しかし、問題は夜。すべてのドアを閉め切った車内は、あっという間に蒸し風呂状態。防犯や虫の侵入を考えると窓を全開にするわけにもいかず、かといってアイドリングでカーエアコンを一晩中つけっぱなしにするのは、マナー違反ですし、何よりガソリン代が気になって落ち着いて眠れません。

「このままでは、せっかくの楽しい車中泊が、暑さに耐えるだけの苦行になってしまう…」

夏の車中泊を計画している方、あるいは過去に同じような思いをされた方なら、この切実な気持ち、きっとお分かりいただけるのではないでしょうか。寝苦しさで何度も目が覚め、朝には汗だくでぐったり…そんな夜はもうこりごりです。

寝苦しい夏をどうしよう…理想と現実のギャップ

「夏の夜を制する者が、車中泊を制す」 大げさではなく、本気でそう思いました。

そこで、まずは世の中の先輩方がどのような対策をしているのか、インターネットで情報収集を開始しました。

  • USB扇風機やサーキュレーター:定番ですね。私も持っています。しかし、これはあくまで空気をかき混ぜるだけ。熱風をかき混ぜても、やはり熱いのです。
  • 冷感マットやクールタオル:触れた瞬間は「ひやっ」として気持ちいいのですが、効果は長続きしません。すぐに自分の体温でぬるくなってしまいます。
  • 窓用の網戸(ウインドーバグネット):これも良いアイテムです。虫の心配なく窓を開けられます。しかし、風がなければ気休め程度。そして、プライバシーの観点から全開にはしづらいという弱点も。

いずれも素晴らしい工夫ですし、やらないよりはやった方が格段にマシです。しかし、根本的に「車内の温度を下げる」というアプローチではありません。あの、まとわりつくような湿気と熱気を何とかしたい。そう考えたとき、ついに「最終兵器」ともいえる選択肢に行き着きました。

「ポータブルエアコン」の導入です。

ポータブルエアコンで解決できるのか…期待と不安の交錯

「車にエアコンを持ち込むなんて、大げさじゃないか?」 「キャンピングカーでもないのに…」

正直、最初はそう思いました。しかし、調べてみると、私のようなライトな車中泊ユーザーをターゲットにした製品が、数多く販売されているではありませんか。これはもう、選択肢の一つとして真剣に検討する価値がありそうです。

とはいえ、期待と同じくらい不安も大きいのが本音です。

  • 本当に涼しくなるのか? カタログスペックは良くても、狭い車内で果たして効果はあるのか。
  • 音はうるさくないのか? ただでさえ静かな夜の車内。轟音が響き渡るようでは、暑さとは別の理由で眠れません。
  • 電源はどうする? これが最大の問題です。私の愛用するポータブル電源(ポタ電)で、果たしてエアコンを動かせるのか。
  • 設置はどうする? エアコンである以上、必ず「排熱」の問題が付きまといます。その処理はどうすれば…?

疑問は尽きません。まさに、定年後の大きな挑戦です。

届いてみて、まず考えたこと(設置と排熱)

悩みに悩んだ末、私が選んだのはBougeRV ポータブルエアコン 3500BTUでした。決め手は後述しますが、まずはこの「やってみた!」の最大の関門、設置と排熱についてお話しします。

ポータブルエアコンは、室内の熱を吸い込み、冷たい空気と熱い空気に分離して排出する仕組み。つまり、熱い方の空気(排熱)を、どうやって車外に逃がすかが極めて重要になります。これを怠ると、車内で暖房をかけているのと同じことになってしまいますからね。

BougeRV ポータブルエアコン 3500BTUの画像
BougeRV ポータブルエアコン 3500BTU

当初、私はDIY精神を発揮して、排気ダクトを窓から出すためのパネルを自作しようと考えていました。ホームセンターでプラダン(プラスチック製の段ボール)や断熱材を買ってきて、窓枠にぴったりはまるように加工する計画です。

しかし、いざ構想を練り始めると、これが思った以上に大変そう…。 「きれいに作れるだろうか…」「隙間だらけで、結局熱気が逆流してくるのでは?」「何より、作るのが面倒くさい…」 私の心の中の悪魔がささやきます(笑)。費用は安く済みそうですが、その労力と完成度を天秤にかけた結果、早々にDIYは断念しました。

そんな時、素晴らしい解決策を見つけたのです。それがEcoFlow窓シートでした。

EcoFlow 窓シート (マグネット式)の画像

これは本来、同社のポータブルエアコン用の製品なのですが、ダクトのサイズが合えば他社製品にも流用できるという情報をキャッチ。BougeRVの排気ダクトの直径を測ってみると、ピッタリ!迷わず購入しました。

結果、これは大正解でした。 窓枠に沿ってシート内の強力なマグネットでしっかりと貼り付けていくと、あっという間に排気ダクトの出口が完成。見た目もスマートですし、気密性もDIYとは比べ物になりません。費用対効果を考えれば、最高の選択だったと自負しております。これから導入を考える方には、心からお勧めしたいアイテムです。

想定外だった本体の置き場所

排熱問題がクリアになり、意気揚々と本体の設置に取り掛かります。 私のフリード+は、運転席と助手席の間にウォークスルーの空間があります。当初の計画では、この場所にエアコン本体を置き、吹き出し口を後部(寝室側)に向ける予定でした。メジャーでサイズも測り、「よし、完璧だ」と思っていたのですが…。

FREEDフロント座席の画像

「あれ…入らない…。」

まさかの想定外でした。横幅はギリギリ収まるのですが、ベッドモードにシート展開するためフロントシートを一番前にスライドさせると、本体を縦に収めるスペースが確保できなかったのです。

これは困りました。後部座席に置くと、ただでさえ広くない就寝スペースがさらに狭くなってしまいます。 うーむ、と腕を組み、車内をぐるりと見渡すこと数分。 出した結論は「助手席に、はみ出して置く」というものでした。

BougeRV 3500BTUの設置画像

運転席と助手席の間に折り畳みテーブルの天板を渡して土台を作り、その上に本体を設置。本体の半分くらいが助手席シートの上にはみ出す形です。見た目は少々不格好ですが、背に腹は代えられません。幸い、就寝時は助手席を使うことはありませんし、吹き出し口を斜めに向けることになりますが、しっかり後方に向けられるので、冷却効率としては悪くなさそうです。

購入前に、ベッド展開時にシートを前にスライドさせることをすっかり忘れていました。しっかりサイズを測ったつもりでも、実際に置いてみて分かることが出てくる。これもまた、DIYや車内カスタムの醍醐味(?)かもしれませんね。皆さんも設置場所は、くれぐれも慎重にご検討ください。

電源はどうする? ~最大の試練~

さて、いよいよお待ちかね、電源投入の儀です。 私がこのBougeRVを選んだ最大の理由は、その「低電力仕様」にありました。消費電力は公称400W。これなら、手持ちのポータブル電源でも十分動かせるはずです。

しかし、ここでもまた「想定外」の事態が私を待ち受けていました。

最初に試したのは、容量700Wクラスのポータブル電源です。キャンプや防災用に持っている方も多い、一般的なサイズのものですね。 「さあ、動いてくれ!」と祈るような気持ちでスイッチON!

ブォン…プスン…。

最初はエアコンのファンも回り、動作していたのですが、温度を1℃ずつ下げていったところ、突然ポータブル電源の液晶画面に「OVERLOAD」の赤い文字が点灯し、システムが停止してしまいました。

「なぜだ!?定格消費電力は400Wのはずなのに!」

ポータブルエアコンのエラー画面の画像

頭が真っ白になりました。高い買い物をしたのに、使えないのではただの箱です。

慌てて調べてみると、エアコンのようなモーターを搭載した電化製品には「起動電力」というものが存在することを知りました。これは、動き出すまさにその瞬間にだけ、表示されている消費電力(定格消費電力)よりもはるかに大きな電力が必要になる現象です。例えるなら、静止している重い台車を「よいしょ!」と最初に押し出す時に、一番力が必要になるのと同じですね。

おそらく、コンプレッサーが稼働した際、瞬間的に700Wを超える電力がかかり、ポータブル電源の安全装置が作動してしまったのでしょう。これは完全に私の勉強不足でした…。

落胆もつかの間、「そうだ、車中泊仕様に改装した愛車にはサブバッテリーがあるじゃないか!」と気を取り直しました。こちらはインバーター経由で最大2000Wまで対応できます。これならどうだ!

結果は…見事、安定して稼働しました! あの時の安堵感は、今でも忘れられません。

この経験から学んだこと。それは、ポータブルエアコンを使うなら、ポータブル電源やサブバッテリーの出力に余裕のあるものを選ぶべき、ということです。700Wクラスでは、機種によっては起動できない可能性がある、という事実は、これから購入を検討される方にはぜひ知っておいてほしい情報です。

気になる冷房能力と、まさかの排水問題

無事に稼働することがわかったBougeRV。いよいよ、その実力を検証します。

肝心の冷房能力は?

とある夏の昼下がり。テストには絶好のコンディションです。 日陰に車を停め、温度計を設置。外気温30℃、締め切った車内の温度は32℃からのスタートです。

エアコンの設定を最低温度の16℃、風量最強にしてスイッチON! 吹き出し口からは、明らかに外気とは違う、ひんやりとした空気が流れ出してきます。これは期待できる!

エアコン運転前後の車内温度の画像

そして、待つこと2時間。 結果は、車内温度30℃。差し引きマイナス2℃という結果でした。

「なんだ、たった2℃か」と思われるかもしれません。私も最初はそう思いました。 しかし、この「マイナス2℃」が、体感としてはいかに大きいことか。ムワッとしていた空気がサラリとし、湿度が下がったのが肌で感じられます。さらに、扇風機を併用して冷気を車内に循環させることで、体感温度はそれ以上に低く感じられ、汗ばむことなく快適に過ごせるレベルになりました。

家庭用エアコンのように、車内をキンキンに冷やすほどのパワーはありません。しかし、「寝苦しい熱帯夜を、快適に眠れる夜に変える」という目的のためには、十分すぎる性能だと私は評価します。

説明書にはない!?まさかの排水対策

さて、順調にテストを終えたかに見えたのですが、ここでまさかの問題が発生。念のため排水ホースを装着してバケツへ排水できるようにセットしておきました。運転開始直後、バケツは空で排水が流れている様子は無かったのですが、本体を少し動かして排水ホースをいじったところ、本体からホース内を水が流れ始めるではありませんか。 「ん?なんだこれは?」

説明書を読み返すと、「除湿モード使用時のみドレン(排水)が出ます」と書かれています。しかし、私は冷房モードでしか運転していません。 不思議に思い、さらに本体を持ち上げて、排水口側へ傾けてみることに。

すると、どうでしょう。 ドバっと100mlほどの水が一気にバケツに流れ込んだのです。

ドレン水の画像

これは、空気中の水分が冷却によって結露した、いわゆる「結露水」です。冷房運転でも、特に湿度が高い日や、設定温度と外気温の差が大きい場合には、かなりの量の排水があるようです。 もしこれに気づかず、排水ホースをセットしないでフロントシートに直接置いていたら…と考えると、少しぞっとしますね。

説明書には記載がありませんでしたが、ここが重要なポイントです。 私の経験上、冷房モードであっても排水対策は必須だと考えます。これもまた、実際に使ってみなければわからなかった、まさに「やってみた!」からこその貴重な発見でした。これから購入される方は、ぜひ参考にしてください。

まとめ:BougeRVポータブルエアコンは「買い」なのか?

さて、長々とお話ししてきましたが、結論として私がこのBougeRVポータブルエアコンをどう評価しているか。 一言でいえば、「夏の車中泊のQOL(生活の質)を劇的に向上させてくれた、最高の相棒」です。しかも、同等クラスの製品が10万円超える中で5万台で手に入るのも大きな魅力です。

もちろん、完璧な製品ではありません。設置の工夫や、十分な容量のポータブル電源が必要など、乗り越えるべきハードルはいくつかありました。

【メリット】

  • 寝苦しい熱帯夜でも、朝までぐっすり眠れる快適さ。
  • 扇風機との併用で、日中の車内でも十分に過ごせる冷却能力。
  • 低電力設計なので、大容量ポタ電なら連泊も視野に入る。
  • アイドリング不要で、環境にもお財布にも優しい。
  • しかも5万円台というコスパの良さ。

【デメリット・注意点】

  • 本体が大きく、設置場所には工夫が必要。
  • 起動電力が高く、700Wクラスのポタ電では動かない可能性あり。
  • 冷房モードでも排水があるため、対策は必須。
  • 家庭用エアコンのような急激な冷却能力はない。
  • 稼働音はそれなりにあり。感覚としては、家庭用キッチンの換気扇を「中」で回しているくらい。ただ、一定のリズムなので、慣れてしまえば意外と気にならず、「睡眠モード」にすれば風量が抑えられ、なんとか朝まで眠れるレベル。

これらの点をすべて踏まえた上で、私は「買って本当に良かった」と心から思っています。 何より、夏の暑さを理由に、大好きな車中泊を諦めなくて済む。この一点だけでも、私にとっては投資する価値が十分にありました。

今回の「やってみた!」も、紆余曲折ありましたが、結果は大成功。 この夏は、この新しい相棒と共に、涼しい顔で日本中を旅してみようと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。 あなたの車中泊ライフが、より快適になるヒントになれば幸いです。

それでは、また次回の挑戦でお会いしましょう。

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