皆さん、こんにちは!てつやです。
前回の記事では、月の裏側探査の歴史から学んだ3つの教訓をお話ししました。
「好奇心を大切に」「工夫で壁を越える」「諦めずに続ける」―― 。
この教訓は、星座観察だけでなく、車中泊で知らない土地を旅したり、ブログ作成に四苦八苦したりしている今の私の挑戦にも、そのまま通じるものだと実感しています。
さて、今回はいよいよ、月の最大の謎に迫ります。
それは、「なぜ月の表側と裏側はこんなにも違うのか?」という疑問です。
前回ご紹介した2024年の中国「嫦娥6号」が、月の裏側から土や石を持ち帰りました。 このサンプルが、長年の謎を解き明かそうとしているのです。
星座観察を始める前に、まずは一番身近な天体「月」の誕生の秘密を知っておきたい。 そんな知的好奇心から、今回も深掘りしていきます!
月の表と裏、決定的な3つの違い

画像提供:NASA Image and Video Library
私たちが地球からいつも見ている「表側」と、決して見ることができない「裏側」。 実は、まるで別の天体のように姿が違います。その違いを3つにまとめてみました。
違い①:地形(「海」vs「高地」)
表側:黒っぽい平らな部分(「海」と呼ばれる)が多い
- 太古に噴き出した溶岩が固まってできた平地
- 私たちが夜空で見る「月のうさぎ模様」の正体
裏側:クレーターだらけの白っぽい「高地」ばかり
- 隕石の衝突痕がそのまま残っている荒涼とした地形
- 平らな「海」はほとんどない
違い②:地殻の厚さ
表側:地殻が薄い(平均30〜40km)
- 隕石衝突で地下のマグマが噴き出しやすい
- だから「海」ができた
裏側:地殻が分厚い(平均50〜60km、場所によっては100km超)
- 隕石が衝突しても、マグマまで届かない
- だから「海」ができなかった
違い③:水資源の可能性
表側:太陽光がよく当たるため、氷は存在しにくい
裏側:太陽光が当たらない「永久影(えいきゅうかげ)」があり、氷の形で水が存在する可能性
- 将来の月面基地建設で重要なポイント
なぜこの違いが重要なのか?
裏側は地殻が分厚いため、隕石が当たっても地下のマグマまで届きにくく、表側のような平らな「海」ができませんでした。
この「皮の厚さの差」こそが、月誕生の壮大な謎を解く鍵であり、将来の月面基地建設(水資源の確保)にも直結する重要なポイントなのです。
なぜこんなに違うのか?科学者たちの仮説
有力な説:「ジャイアント・インパクト説」
現在、最も広く支持されている月の誕生の説は、 「ジャイアント・インパクト説」です。
これは、地球が誕生した直後に、火星ほどの大きさの別の天体が地球に衝突し、 その衝撃で飛び散った物質が集まって月が形成された、という説です。
想像するだけで、壮大なスケールですよね!

表裏の違いが生まれた理由(仮説)
この衝突の後、月は非常に高温の状態でした。
この高温の月が冷え固まっていく過程で、地球の影響が表裏の違いを生んだと考えられています。
- 表側(地球に近い側):
誕生直後の熱い地球から、至近距離で熱を浴び続けました。
例えるなら、「ストーブの目の前にあるパンが、なかなか冷めない」ような状態です。
そのため、冷え固まって地殻(皮)ができるのが遅れ、薄くなりました。 - 裏側(地球から遠い側):
地球の熱の影響を受けにくく、宇宙の冷たさでスピーディーに冷え固まりました。
その結果、頑丈で分厚い地殻が形成されたと考えられています。
私が感じたこと:
この説を知ったとき、「置かれた環境が違えば、形成される結果も違う」ということを宇宙規模で実感しました。
定年後の私たちも同じかもしれません。
現役時代とは違う「自由な時間」や「豊かな経験」という新しい環境の中で、私たちは今、新しい自分を形作っている最中なのだと感じます。
同じ月でも、地球に近い側と遠い側で、まったく違う姿になった。
私たちも、定年後という「新しい環境」で、現役時代とは違う自分になれるはずです。
嫦娥6号サンプルが明かした驚きの事実(2025年最新報告)
ここからは、気になる方向けの“少しマニアックな話”です。難しそうと感じた方は、読み飛ばして『まとめ』から読んでいただいても大丈夫です。

2024年、中国の「嫦娥6号」が、人類史上初めて、 月の裏側の土や石を地球に持ち帰りました。
この月の裏側のサンプル分析が進み、2025年に入って驚きの事実が次々と判明しています。
※2025年時点で、これらの分析は進行中であり、各国の研究チームによる暫定的報告に基づく
驚きの発見①:「乾燥」していた(2025年4月発表)
日本の研究チームが発表した分析結果によると、 裏側の内部は、表側よりも「乾燥している」可能性が示されました。
これは、月の誕生時に、表と裏で水分の分布が偏っていたことを示唆しています。
驚きの発見②:42億年前の「宇宙のタイムカプセル」(2025年3月発表)
中国の研究チームが、サンプルの中に 42.5億年前と38.7億年前に起きたと考えられる衝突の痕跡が示唆されました。。
これは、月が誕生して間もない頃の記録です。
地球上では、こんな古い岩石はほとんど残っていません。風化や地殻変動で失われてしまったからです。
でも、月の裏側には残っていた。
驚きの発見③:水の起源は「隕石」か?(2025年7月発表)
サンプルから炭素質コンドライト(隕石の一種)の残留物が発見されました。
これは、月の水が宇宙から飛来した隕石由来である可能性を示しています。
初心者の私にとって、これが何を意味するのか?
正直、最初は「42億年前」と言われても、ピンときませんでした。
でも、こう考えると分かりやすいです:
| 項目 | 年数 |
|---|---|
| 地球の誕生 | 46億年前 |
| 月の裏側サンプル | 42億年前 |
| 差 | 4億年 |
つまり、地球誕生から4億年後の記録が、月の裏側には残っている可能性があります。
地球上では失われてしまった「初期の太陽系の記録」が、 月の裏側には残っているのです。
これは、まるで「宇宙のタイムカプセル」ですね!
この貴重なサンプルによって、長年謎だった「月の裏側はなぜこうなったのか?」という疑問が、私たちの生きている間に、大きく解明されるかもしれません。
考えるだけで、ワクワクしてきますね!
まとめ:月を見る目が変わった!知識が人生を豊かにする
今回、月の表裏の違いと、その謎に迫る最新研究を学んで、 私が感じたことは、
「知識は、見える世界を豊かにする」
ということです。
【以前の私】
月を見上げて「綺麗だな」と思うだけでした。
【今の私】
でも今は、月を見るたびに
- 「あの黒い部分は、40億年前の溶岩の跡なんだな」
- 「見えない裏側には、42億年前のタイムカプセルが眠っているんだ」
- 「人類は65年かけて、あの裏側に挑み続けたんだ」
こんなふうに想像を膨らませながら月を眺めています。
車中泊の夜、静かな暗闇の中で見上げる月は、もう以前の月とは違って見えます。
知識が増えるほど、人生の景色は面白くなる。
これが、私が60代から星座観察を始めた一番の理由かもしれません。
だからこそ、次回は実際にその月をスマホで撮ってみようと思っています。
次回予告:ついに実践!星空を見に行く
さて、3回にわたって月の知識を深めてきましたが、いよいよ次回は実践編です!
【第4回:実践編】手持ちのスマホだけで、月や星座を撮影してみた!
- ✅ どこに見に行ったか(車中泊先の選び方)
- ✅ スマホでどこまで撮れるのか(成功と失敗)
- ✅ 初心者におすすめの星座アプリ
- ✅ 60代の正直な感想
「星座観察、始めてみようかな…」と迷っている方の背中をそっと押せるような内容にしたいと思います。
双眼鏡や望遠鏡を買う前に、まずは手持ちのスマホだけで始めてみた体験談をお届けします。
失敗談も含めて、全部正直にお伝えしますので、お楽しみに!
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!てつやでした。
📚 今回も参考にした本
📕 『月はすごい 資源・開発・移住』(佐伯和人 著 – 中公新書)
実は、前回は「探査史の背景」を理解するために読んだのですが、 今回の「月の表裏の違い」についても、この本の第1章「月の科学」と第2章「月面の環境」で詳しく解説されています。
特に、地殻の厚さの違いや、永久影に存在する水の氷の可能性など、 今回の記事で触れた内容が、より詳細なデータとともに書かれています。
私が一番驚いたのは、「月で水1リットルは地球価格で1億円」という話です。
だからこそ、月で水が採掘できれば、月を拠点にした宇宙開発が現実的になる―― この本を読むと、月探査の「科学的な意義」と「実用的な価値」の両方が理解できます。
1冊で月の探査史から科学的な謎、将来の月面基地構想まで網羅できる、 コスパの良い入門書です。まだ読んでいない方は、ぜひ手に取ってみてください!
次回(第4回)の実践編でも、「なぜ月を観察するのか?」という動機付けに、 この本の知識が役立つはずです。
【月シリーズ・全4回】
📖 ① 裏側が見えない理由|定年後の星座観察準備
📖 ② 探査史から学ぶ3つの教訓|定年後の挑戦
📖 ③ 表と裏はなぜ違う?|定年後の知的好奇心(本記事)
📖 ④ スマホで星空撮影に挑戦|定年後の実践
FAQ(よくある質問)
- Q月の裏側が「タイムカプセル」と呼ばれるのはなぜですか?
- A
地球では風化や地殻変動で古い岩石が失われてしまいますが、月には大気がなく、地殻変動もほとんどありません。そのため、42億年前の衝突痕跡がそのまま残っている可能性があります。これは地球上では決して見られない「太陽系初期の記録」であり、まさにタイムカプセルと言えます。
- Q月の水資源は、将来どのように活用されるのですか?
- A
月の極地にある氷を採掘できれば、飲料水だけでなく、水を電気分解して得られる酸素と水素を使って、ロケット燃料を月で製造できます。地球から燃料を運ぶ莫大なコストが不要になり、月を拠点とした火星探査などが現実的になります。
- Q私たち一般人が、月の最新研究情報を知る方法はありますか?
- A
JAXAや国立天文台の公式サイトでは、最新の研究成果が一般向けに分かりやすく解説されています。また、NHKの「コズミック フロント」などの科学番組も、視覚的に理解しやすくおすすめです。
【参考資料】
– 日本経済新聞(2025年4月)
– 新華社(2024年9月)
– Science Portal China(2025年7月)
– NASA Image and Video Library
※この記事の情報は2025年12月時点のものです。


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